今回は、怪物映画ネタバレあらすじ・感想!ラストの結末まで時系列で紹介!と題してお届けします。
6月2日に公開の映画『怪物』。
親目線、教師目線、子供目線と3部に分かれているため、「あれ?この時、親はどう思ってて、子供は何してたんだっけ?」と思った方も多いと思います。
そんな方や、「とにかく結末が気になる!」という方のために、ネタバレを時系列でまとめてみました!
時系列で整理すると、新しいことが見えてきますよ♪
本記事では、怪物映画ネタバレあらすじ・感想!ラストの結末まで時系列で紹介!と題して詳しくご紹介していきます。
- 「親目線、教師目線、子供目線と3部に分かれてるから、時系列で整理してほしい」という方
- 「とにかくネタバレが知りたい!」という方
- 「繋がりがよく分からなかった部分があるんだけど」という方
- 「シナリオブックからカットされた部分もあるらしいけど、どんなシーン?」と知りたい方
ぜひ、最後までお付き合いください(*^^*)
怪物映画ネタバレあらすじ!ラストの結末まで時系列で紹介!
映画『#怪物』完成披露試写会まで
もうあと少しです#怪物だーれだ pic.twitter.com/jQo8xV7Z0c— 映画『怪物』6月2日(金)公開 (@KaibutsuMovie) May 8, 2023
映画『怪物』のネタバレ・あらすじを、時系列でご紹介していきます。
「親目線、教師目線、子供目線と3部に分かれてるから、時系列で整理してほしい(><)」という方に、参考にしていただければ幸いです(*^^*)
時系列でまとめると、新しい気づきがあるかもしれませんよ♪
なお、まだ観ていない方はネタバレ注意です!
日付けはシナリオブックをもとに書いています。
シナリオブックと映画で時系列が異なる部分もありましたが、そこは映画の方に合わせていますので、ご了承ください。
火事
4月24日 駅の近くの雑居ビルで火事
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保利は近くで広奈といて、エレベーターの中でプロポーズしたが、広奈の返事はもらえていない
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依里はクラスの男子たちにいじめを受けていた
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湊はそのいじめグループの一員だったが、いじめをしたくなくて見てるだけの立ち位置
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皆が見ていないところでは話していた
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4月25日 2人きりになった時、依里から「僕の脳には豚の脳が入っている」と言われた
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そんな依里に湊は頭を触られ、なぜか不安になったから自分で髪を切り、早織には「校則違反だから」と言った
火事が起きた時、湖にはうなり笛と着火マンを持った少年がいました。
これは湊か依里っぽいかもと思っていましたが、その考察の結果はこちらの記事でご紹介しています!
私は小・中学生時代いじめられていたのですが、湊のように見ていない所で仲良くしてくれた友だちがいたら、きっと救われたと思います。。。
たとえ皆の前では、加担はしないが止めもしない、見てるだけの立ち位置だったとしても。
湊が髪を切った理由は当初、「豚の脳の依里が気持ち悪いと思った」と思っていたのですが、そうではないのです!
読み直してみた時、この時から依里のことを意識していたけど、「男だから」と思って戸惑い、不安になったのかな〜と思いました。
母親はそんな事情は知らないので、息子がいきなり自分で髪を切ったらめちゃめちゃ怖いですよね(><)
体操服&猫&靴&水筒事件
5月12日 依里がイジメっ子(男の子)とのキスを迫られた
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それを見ていた湊は、体操服を投げ捨てて暴れて注意を引き、キスを止めようとした
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暴れる湊を止めようとした保利の手がたまたま湊の鼻に当たってしまい、湊は鼻血を出してしまった
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その帰り道、靴も取られていた依里と会ったため、湊は靴を片方あげた
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5月14日 依里が連れてきた廃線の跡地が2人の秘密基地になった
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5月15日 焼却炉で猫が亡くなっていて、それを秘密基地まで持ち帰り、依里は着火マンで焼いた
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それを見た湊は焦り、水筒で水路の水をすくって消火したから、水筒の中に小石・泥が入っていた
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早織には理科の実験で泥が入ったと言った
イジメっ子とキスするパターンはあまり聞きませんが、イジメっ子がターゲットの男の子と女の子にキスをさせようとしたり、告白させようとしたりするのはあるあるですよね。。。
湊は「イジメを止めたい」という気持ちはもちろん、あんなに暴れたということは、「依里と誰かのキスを見たくない」という気持ちもあったのではないかと思います。
保利先生は湊を止めようとしただけなのに、この鼻血が後でネックになってしまうんですよね〜(><)
亡くなった猫を持ち帰ったのは依里が主導だったのですが、依里は「”元”猫」と呼んでいて、命に対する価値観がズレているなと思いました。
文字だけ読むとサイコパスっぽいですが、もっと達観しているというか。。。
この世に期待していない虚しい感じを受けました。
作文の秘密
2人は秘密基地にいることが多くなり、仲良くなる
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6月6日 「将来」をテーマにした作文の宿題で、お互い横読みで「むぎのみなとほしかわより」と、2人の名前を書いた
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依里は転校し、おばあちゃんの家に行くこととなった
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「いなくなったら嫌だよ」とすがる湊を、依里が抱き寄せる
↓
湊は下半身が反応してしまったことに気づいて、焦って帰る
湊は工作が得意だったので、秘密基地に土星などを付けて「宇宙基地」にしていました(*^^*)
横読みの「むぎのみなとほしかわより」は、いま流行り?の匂わせってやつです(笑)
作文にそんなの仕込むなんて、頭良いですし可愛いですよね〜♡
キュンキュンしてしまいました♪
小・中学生の頃、バッグに彼氏や彼女の名札を付けている人が多かったのですが、バレないようにそんな感じのことをしたのでしょうね(*^^*)
「何で急におばあちゃんの家?」と思われるかもしれませんが、以前、依里が「僕の脳には豚の脳が入っている」と言っていましたよね。
あれは父親から言われた言葉だったのです。。。
依里が湊を抱き寄せた後に起こったことで、湊は焦ります。
その時、依里は「僕もたまにそうなるから大丈夫」と言うのです。
おそらく依里の父親は、依里の恋愛対象が男性だと知っていたから、「豚の脳が入っている」なんて酷い言葉をかけたのでしょう。。。
依里の家はシングルファーザーなので、依里の父親は、
- おばあちゃんの家に行けば、面倒を見てくれる人がいるから、依里が女の子を好きになる
- 依里が湊と仲が良いことに気づき、引き離そうとした
と思っておばあちゃんの家に行かせようとした可能性が考えられます。
この段階で、湊と依里の想いが分かったので、「どうか結ばれてほしい、この2人が傷つかないでほしい」と思っていました。。。
絵の具&車から落ちた事件
6月7日 図工の時間にイジメっ子が依里の机の上に絵の具を絞り出し、依里は雑巾でそれを拭こうとした
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イジメっ子が雑巾を取り上げ、雑巾の投げ合いをしている時、ある女の子が雑巾を途中でキャッチし、湊に渡した
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湊は依里に雑巾を返したが、いじめっ子から「ラブラブー!」と囃し立てられる
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昨日のことがバレると思った湊は、依里のところに行って雑巾を奪い返そうとした
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依里が抵抗したためバランスを崩し、2人とも倒れてしまう
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その時、机の角に耳をぶつけたため湊は怪我をした
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湊は昨日の羞恥心から逃れるため、依里に馬乗りになって両腕を押さえつけた
↓
その日の放課後、湊は遅くまで宇宙基地で依里を待っていた
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依里は来てくれたのだが、その前に心配した早織が探しに来たため、依里に会えなかった
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帰りの車の中で湊は早織に「お父さんみたいにはなれない」と言ったのに、早織は聞き取れず「普通に結婚して〜子どもを産んで〜」みたいな話をし出した
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依里から電話がかかってきて「どうしても出なくちゃ」と思い、湊は車のドアを開けて落ちた
↓
湊はCTを怖がった
↓
病院の帰り、湊は保利先生に「豚の脳と言われた」と、早織に嘘をつく
思春期は周りからの視線が気になりますし、湊じゃなくても「自分の思ってること・秘密がバレたら・・・」と思いますよね。
湊も昨日、宇宙基地で依里と抱き合ったことをバレるのを怖れ、いじめに少し加担してしまったのでしょう。。。
また、男の子同士ということで余計に不安になり、両腕を押さえつけたのだと思います。
シナリオブックでは、依里は「組体操の時に揺れるから、僕が先に麦野くんを叩いた」と庇い、湊は自分の頭を床にゴンゴンぶつけていた。
車に乗っていると、運転に集中していて聞き取れないこともありますよね。
早織は「お父さんには〜」の部分しか聞き取れなかったため、「お父さんのように普通に結婚して〜」と言ったわけです。
しかし、湊は勇気を出してその「普通」になれないことを言おうとしたんですよね。。。
ドラマ『unknown』で、主人公の父親が「”普通”の何がそんなに偉いんだよ」と言うセリフがありました。
大人になっても「周りの人みたいに、ちゃんと普通にしなきゃ」と思うのに、思春期の頃だったら余計に「皆と同じじゃないこと」に敏感になってしまうと思います。
それを勇気を出して伝えたのに、気づいてもらえなかった。。。
早織が悪いわけではありませんが、胸が苦しくなるシーンでした。
車のドアを開けて落ちた湊を見て、早織は「自殺未遂」だと思います。
そりゃあ息子が洋服に絵の具をつけ、さらに耳を怪我&遅くまで帰ってこなかったら、めちゃめちゃ心配しますし、学校でいじめられてると思ってもおかしくないですよね。
湊がCTを嫌がった理由は、頭の中を覗かれて自分の依里への気持ちがバレてしまうと思ったためです。
CTでそんなこと分かるわけないのですが、子どもの頃って何かを勘違いして思い込んで怖くなることありますよね(><)
依里はおそらく、男の子が好きだから父親に「豚の脳」と言われていました。
湊は依里が好き=自分も豚の脳と思ったのでしょう。
それをなぜ保利先生に言われたことにしたのかは、こちらで詳しく考察しています!
学校に乗り込む
6月8日 早織が学校に乗り込む
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6月9日 校長も教頭も保利も謝罪をするだけで、認めたり説明したりはしなかった
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保利は、依里が湊にいじめられてると感じ、依里の父親のもとに家庭訪問に行く
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依里の父親は学歴思考の人間で、依里のことを「あいつはダメだ、頭に豚の脳が入っている、だから人間に戻すんだ」と言う
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6月23日 女の子が保利先生を校舎裏の焼却炉に呼び出し、「ここに猫の死骸があった。湊が猫”で”遊んでいた」と言った
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早織は、その時もう1度トラブルで学校に来ていて、保利に「湊は星川依里という子をいじめている」と言われる
早織は、湊から保利先生に「豚の脳と言われた」と言われたと聞かされたり、湊が過去に鼻血を出したりしていた(実際は体操服を投げた湊を止めただけ)から来たわけです。
な〜んにも説明されずに「ごめんなさい」だけ言われると、「何で怒ってるのか分かってんのか!」と言いたくなりますが、早織はまさにその状態(><)
保利先生は「早織に事実を説明させてほしい」と言ったのですが、止められてしまいました。。。
校長は、保利先生が暴力・暴言をしたことが事実かはどうでもよく、保護者を怒らせずに事を大きくしないことを重要視しているわけです。
そして校長や教頭、保利先生は、謝罪のリハーサルまでしたわけです(><)
保利先生は、湊が体操服を投げ捨てて暴れたり、依里に馬乗りになって両腕を押さえつけたりした姿しか見ていません。
そのため、湊が依里をいじめていると勘違いしても不思議ではないですね。
本物のイジメっ子って、こういうところが巧妙なんですよね〜(><)
自分がイジメっ子だと悟られないのが上手いというか。。。
私も中学時代いじめられていたのですが、イジメっ子が先生と仲良くしていたため、言っても信じてもらえませんでした(^_^;)
シナリオブックでは、保利先生が依里の家に家庭訪問に行ったのは7月3日。
保利先生についてのアンケートが行われた日と同じ日でした。
2回目に早織が学校に来た時、保利先生は女の子に話しかけられていました。
女の子が「湊が猫”で”遊んでいた」と言ったのは、過去に依里が主導で亡くなった猫を持ち帰った際、湊もそばにいたからだと思われます。
早織は遠くからその様子を見て、「保利先生が女の子と2人きりでいる」と感じ、ますます不信感を持ってしまったわけです。
『怪物』は、まず早織目線から始まるため、「何だ保利って最低のクズじゃないか!!」と思い、胸クソが悪くなっていました。
しかし次の保利先生目線を見ると、物事を片方だけで見てはいけないと、強く思い知らされます。
保利先生は何も悪いことをしていないのに、見方によっては悪者にされてしまうんですね。。。
依里の家
湊は休みがちになった依里の家に行く
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依里とお父さんがいて、「治った、普通に戻った。女の子が好きなんだ」と言われる
↓
ドアを閉められ、湊は帰ろうとする
↓
突然ドアが開き、依里が「ごめん、嘘!」と言ったが、お父さんが「お仕置きだ」と言い、ドアは閉められてしまった
↓
家に帰った湊は怒りと悔しさで暴れた
↓
6月26日 早織は保利の言ったこと(湊が依里をいじめてる)を確かめるため、依里の家に行った
↓
依里は笑顔で迎えてくれ、特にそんな様子は見られなかった
依里が「治った、普通に戻った。女の子が好きなんだ」と言った後、「ごめん、嘘!」と言うシーンはマジで苦しかったです。。。
子どもの心を捻じ曲げて嘘をつかせる父親に腹が立ちました。
そして、お仕置きされると分かっていながら、「湊に嘘をつきたくない、傷つけたくない」と思った依里の想いに胸が苦しくなりました。
ちなみに「お仕置き」はガッツリ虐待。
依里は首のアザを隠すためにタートルネックを着てたほど。
大人でも虐待されている他人の子どもにできることは限られていますが、子どもだと尚更ですよね。
自分を責める必要は無いのですが、そんな自分の不甲斐なさを実感して悔しくなり、湊は暴れたのでしょう。
湊が暴れた後、早織は湊の部屋で着火マンを見つけます。
早織は「イジメる側だったのか?」「火事を起こしたのは湊か?」と、ドキッとしてしまうのですが、この着火マンは猫事件の時に湊が依里から取り上げたものです。
早織からすれば、息子がいきなり部屋で暴れだし、着火マンまで持っていたんだからビックリですよね。
小学5年生ともなれば力も強くなってくると思いますし、自分の息子が別人になっていく感じがして怖かったと思います(><)
シナリオブックでは時系列が逆で、湊が依里の家に行ったのは7月20日であり、校長先生と楽器を吹いたのと同じ日。
湊が暴れたのは6月23日であり、早織が「湊は依里をイジメてる」と言われたのと同じ日になっていた。
階段から転落事件
6月27日 早織が学校に説明を受けに行くと、依里は「湊くんからはいじめられてない、逆に保利先生が湊くんを殴ったりしている」と告げた
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早織は弁護士に相談
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7月8日 保利は暴力を認めて説明会で謝罪し、退職届を提出
↓
7月9日 保利は週刊誌に追われ、広奈にもフラレた
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7月20日 保利はなぜ自分を貶めたのかの理由を聞くため、湊に会いに行った
↓
「先生何もしてないよな?」に湊はうなずいた
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湊はそのまま逃げた時に階段から転落し、ケガをした
↓
保利は学校で自殺しようとした
↓
丁度その時、学校の違う場所で湊は伏見に「保利先生は悪くない、僕は嘘をついた」と言った
↓
伏見は責めずに、管楽器の吹き方を教えてくれた
↓
保利は遠くから聞こえる管楽器の音を聞いて落ち着き、自殺をやめた
湊だけでなく、依里も嘘をついて保利先生を悪者にしてしまいましたね。。。
依里も嘘をついた理由については、こちらの記事で詳しく考察しています。
保利先生は無実なのに、していもいない暴力を認めさせられ、教師の職を追われることとなってしまいました。。。
早織からすれば辞めた保利先生が湊のもとにやって来て、逃げた湊が階段から転落してケガしたわけです。
これは余計に怒っちゃいますよね(><)
保利先生と2人きりになった時、そして校長の伏見の前では、湊は自分の嘘を認めたわけです。
保利先生に嘘を認めたのは、保利先生が追い詰められていることが分かったからでしょう。
一方、伏見は冷酷に見える人間なので、早織や保利先生から「化け物」だと思われています。
そんな伏見に対し、湊は「化け物」という感情は抱かずに自分の嘘を認めたため、子どもの目線から見ると冷酷ではないのかもしれませんね。
実際に湊を責めずに楽器を教えてくれていましたが、早織に誠意のない謝罪をしたり、保利先生にしていもいない罪を認めさせたりと、私は伏見が優しいとは思いません。
しかし優しくないからこそ、子どもとのイイ感じの距離感を保て、話しやすく感じるのかもしれませんね。
保利先生が管楽器の音を聞いて自殺を止めた理由は分かりません。
湊はまだ下手だったので、「死ななきゃ」という一つの強い思いの隙間に、「何か下手な子が吹いてるな」という考えが入り込んできて、少し落ち着けたのかもしれませんね。
また、湊と校長は自分が言えない気持ちを楽器にのせて吹いていた、謂わば「心の叫び」だったので、それが響いたのだと思いました。
ラスト
湊は、学校に来なくなって連絡も取れない依里が暴力を振るわれ、虐待されているんじゃないかと思い、気が気じゃなくなった
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7月22日 台風の日の明け方、依里の家に行った
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依里の家に上がり込むと、依里はお風呂で服を着たままグッタリとしていた
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湊は助け出し、「お腹が空いた」という依里と共に、お菓子がある宇宙基地に行き、お菓子を食べた
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その頃、保利は依里と湊の作文を読んで気になる点を見つける
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そこで何かに気づき、湊に会いに行ったがいなかったため、早織と一緒に湊を探すことになる
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早織と保利先生が探している中、湊と依里は電車の運転席で「出発だ」と話していた
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2人は綺麗な青空の下、歓喜の雄叫びを上げながら未知の世界へと向かって行った
依里は父親に水責めにされていたため、湊が救い出してくれてよかったです(><)
保利先生は辞めることになったのに、生徒の作文を見るなんて生徒思いですよね。。。
前述のとおり湊と依里は作文の宿題で、お互い横読みで「むぎのみなとほしかわより」と書き、”匂わせ”をしていました。
2人は「保利先生は気づかない」と思っていたのですが、保利先生はこの時に横読みに気づいてくれたのです(><)
早織目線→保利目線→湊目線で話が進んでいくため、保利先生の段階で、湊と依里がお互いを大切に思っていることまでは分かりました。
しかし私は、恋愛感情込みだとは気づきませんでした!
保利先生はそれに気づき、湊が保利先生を貶めた理由を理解して、台風の日にわざわざ会いに来ようとしてくれたのです(><)
湊と依里は歓喜の声を上げながら走っていくラストとなっていますが、ラストの2人については、こちらの記事で詳しく考察しています!
シナリオブックからカットされたエピソード
映画『怪物』について、シナリオブックからカットされたエピソードもネタバレしていきます。
私はシナリオブックもノベライズ本も読んで映画も見ましたが、それぞれ映画にはない部分があり、全て印象的でした!
エピソードも含めて全部知りたい方はシナリオブック、登場人物たちの心情を知りたい方はノベライズ本がオススメです♪
①ドラッグストアで気まずい出会い
火事があった日の翌日、早織と保利先生はドラッグストアでバッタリ会います。
- 早織→水虫の薬
- 保利先生→ゴム(広奈に無いと指摘され、拒否られたから)
を買いに来ていて、ちょっと(特の保利先生が)気まずい状況(^_^;)
そのため、保利先生は隠そうとしてよそよそしい態度を取り、焦って逃げてしまいます。
早織は保利先生が買ったものに気づいていなかったため、「保利先生は何かよそよそしくて態度悪い」という印象を持ってしまったんです(><)
②隣の席の女子との会話
湊の隣の席の女子・美青について、読んでるマンガが気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
美青が読んでいたのは男性同士の恋愛漫画であり、「愛し合ってる2人が死んじゃう。結ばれない運命なの」と、泣きながら湊に見せてくるのです。
美青は湊と依里の関係に気づいていて、音楽準備室にいる2人を盗み撮りしていました。
ファストフード店で湊と会い、盗撮した写真を見せながら「カミングアウトすべき」と言います。
湊は「そんなことしたら許さない」と怒り、美青を突き飛ばすのです。
映画でも「何読んでるんだろう?」と気になっていたのですが、そういうことだったんですね。
盗み撮りして、その上「カミングアウトすべき」と言うなんて、今どきの小学生怖すぎです(^_^;)
湊は「結ばれない運命」というのを聞いて、「自分は幸せになれない」と感じてしまったのかもしれませんね。。。
湊が怒りをあらわにするシーンはあるものの、ハッキリ言葉でも伝えるシーンは少なかったので、実際に演じているところも見てみたかったです。
③湊と依里のLINE
湊が車から落ちた日、湊は秘密基地で依里のことを待っていて、スマホをいじっていましたよね。
映画内ではどんなやり取りをしていたのか分かりませんでしたが、シナリオブックには書かれていました!
ザックリご紹介すると、
湊「怒ってる?」
依里「怒ってないけど、また触りたくなるから行かない」
湊「触っても大丈夫」
といったやり取りをした上で依里は秘密基地に向かったのですが、早織が先に来ていたため会えなかったんですよね。。。
私は映画を観た後にシナリオブックを読んだので、このやり取りを知った時、胸がキュッと苦しくなりました(><)
男の子同士だからか、好きな人に送るLINEにしては超素っ気ないなと思ったのですが、少な〜い言葉の中に2人の想いがギュッと詰まっていますよね。
映画内で依里目線のシーンはないため、湊→依里の方が強いと思っていたんです。
しかし、依里は前日に湊と抱き合った時に突き飛ばされたことに傷つき、湊を想って「行かない」という選択をしていたんですね。。。
湊は依里に抱きしめられた後、もの凄く困惑したはずです。
それなのに「触っても大丈夫」と依里の気持ちを受け入れ、さらに自分の気持ちも認めている感じがして、湊の強さに脱帽しました。
湊は自分の気持ちを認めたから、あの後、早織に「お父さんみたいにはなれない」とちゃんと言ったんですね。
④台風の日の校長
台風の日、校長先生は雨の中、傘もささずに立っていましたよね。
校長先生はその前に退職届を書いており、傘もささずに湖を見ている際、湊を見かけます。
校長先生は心配になって後をつけ、依里の家でずぶ濡れの2人を着替えさせてあげていたのです。
校長先生は湊の嘘を責めずに管楽器を教えてあげただけでなく、こんな行動までしていたんですね。。。
保護者にはふざけた態度を取っていますが、生徒のことはちゃんと想っているということなのかもしれません。
大人に不信感を持っていたり、大人に本当のことを言えなかったりする2人にとって、校長先生の存在は救いだったのではないでしょうか?
怪物映画の感想を紹介!
⋱⠢ 本日は完成披露試写会でした ⠔⋰
お越しいただいた皆様ありがとうございました₊✧
映画はいかがでしたでしょうか?感想は #怪物をみた で投稿お待ちしております#怪物だーれだ#安藤サクラ #永山瑛太 #黒川想矢 #柊木陽太#高畑充希 #中村獅童 #是枝裕和 #坂元裕二 pic.twitter.com/P2uZWAN3Mb
— 映画『怪物』6月2日(金)公開 (@KaibutsuMovie) May 8, 2023
映画『怪物』の感想について、
- 良い感想
- 悪い感想
- 筆者の感想
に分けてご紹介していきます。
難しい題材ですし、構成が3つになっていてちょっと複雑なので、「他の人がどう感じたのか気になる!」という方は、ぜひ参考にしてみてください(*^^*)
良い評価
日本が世界に誇る是枝監督の最新作、「怪物」を試写会で拝見致しました。
圧巻の傑作でした。 大号泣。
是枝監督は日本の宝物ですね。#怪物をみた pic.twitter.com/6bS0yB22Zk
— Masi Oka (@MasiOka) May 8, 2023
みんなが幸せだと思えないことなんて幸せじゃないんだよ
「この映画には凄いものが映っている」是枝監督の言葉通りの作品でした。大人である自分は子供達のために何ができるのか。何も分かっていなかった自分への腹立たしさと整理できない感情でボロボロ泣いた。これは観るべき。#怪物をみた pic.twitter.com/s2TZg6eQvv
— (@takae_movie) May 8, 2023
六本木TOHO「怪物」6月2日全国公開と今月のカンヌ国際映画祭出品に先駆け完成披露試写会をフォロワーさんに誘って頂いて。坂元裕二にしか書けない物語と是枝裕和にしか撮れない映像、安藤サクラ瑛太田中裕子ら俳優人と少年2人の視線の先、つつみ込む坂本龍一のメロディー。観るべき作品。#怪物をみた pic.twitter.com/e8kXXCl4Ks
— ももなの (@dr_fo1) May 8, 2023
映画『怪物』の良い評価を簡単にまとめてみました!
圧巻の傑作で大号泣
子供たちに何ができるのか何も分かっていなかった自分への腹立たしさでボロボロ泣いた
坂元裕二にしか書けない物語と是枝裕和にしか撮れない映像
良いレビューで溢れていました!!
是枝監督にも、坂元裕二さんの脚本にも、キャストの皆さんの演技にも絶賛の声が集まっていて、「泣いた」という声も非常に多く見られました!
演技が上手い人しかキャスティングされてませんし、是枝監督の作品は子役の演技が素晴らしいことにも定評がありますよね(*^^*)
例に漏れず、湊役の黒川想矢さんも、星川依里役の柊木陽太さんも素晴らしかったです!!
ハンカチやティッシュは必須ですね(><)
難しい題材なのに、これだけ絶賛されているのはスゴいと思いました!
悪い評価
出来はいいんだよ。
感動もするよ。
新しいこころみだよ。
それに輪をかけて見た人も絶賛もするだろう。でもね、
そこで終わってたんだよ。
パンチがないんだよ。
あざといんだよ。
これしか感想がうかばない。#怪物 pic.twitter.com/FmIbZyHbk0— ngiさん(お家断捨離中) (@eiga2022) June 2, 2023
怪物 5.0/10点
ビッグネームになった是枝監督ですが、今作はテクニックに溺れすぎ感ありあり#怪物— tsupparitaro (@tsupparitaro) June 2, 2023
まぁでも、あのストーリーの後学校はどうなるんだ?みたいなモヤモヤはある
「万引き家族」のような登場人物達の完璧な着地は今回も無かった#怪物
— さうすぽー。 (@Maity8D) June 2, 2023
映画『怪物』の悪い感想を簡単にまとめてみました。
パンチがないんだよ。あざといんだよ。
テクニックに溺れすぎ感ありあり
「万引き家族」のような登場人物達の完璧な着地は今回も無かった
私は上記のような感想は持ちませんでしたが、「ノベライズ本を読んでない方にはちょっと分かりにくい部分もあるんじゃないかな?」とは思いました。
ノベライズ本では登場人物がどの場面でどう思ったのかも書かれているのですが、映画では早織のパートの水筒や靴のシーンとかめっちゃ一瞬でしたよね。
後から伏線が回収されていくのですが、全部のシーンに意味があるので、めちゃくちゃ集中しないと見逃しちゃうかもと思いました。
私はノベライズ本を2回読んで映画を観たので、割と分かっているつもりだったんです。
しかし、映画を観た時に「生まれ変わるために猫の顔に土をかけてたから、湊は『お父さんも土かけられた?』って聞いてたんだ!」とやっと気づきました。
筆者の感想
本日は、 #坂元裕二 さんの
お誕生日です。おめでとうございますˊ˗素敵な一年をお過ごしください✨#怪物 #怪物だーれだ pic.twitter.com/Zq5y4oKNoA
— 映画『怪物』6月2日(金)公開 (@KaibutsuMovie) May 12, 2023
映画『怪物』の私の感想について、
- ノベライズ本読了後
- 映画鑑賞後
に分けて書かせていただきます。
一観客の一感想としてお読みいただければ幸いです(*^^*)
ノベライズ本読了後
まずは、ノベライズ本読了後の感想。
前述の通り、『怪物』は早織目線、保利目線、湊目線に分けられており、それぞれ全く異なる感想を持ちました。
早織目線→ただただ胸糞が悪い
保利目線→物事を片面で見てはいけない
湊目線→ただただ切なくて、お願いだから湊と依里が幸せになってほしい
早織パートでは、ただただ胸糞が悪いだけでした。
自分がもし子どもを持ち、その子がいじめられたら…
早織の気持ちを想像するだけで、
「きっと親にできることは限られていて、根本的に解決してあげたり、心の傷を癒してあげたりすることはできないんだろうな」
と思って恐ろしく、そして虚しくなりました。
保利先生のパートを読んで、物事を片面から見てはいけないと強く感じました。
保利先生は不器用な人ですが、悪い人ではありません。
早織パートだけ読んでいる段階では全く気がつかないことで、自分の視野の狭さを思い知らされました。
湊目線のパートは、ただただ切なかったです。。。
- 男の子を好きになってしまった
- 親や先生には絶対バレたくない
- 好きな人が虐待されてるのに何も出来ない
という湊の葛藤に心が苦しくなりました。
そして、いじめられた経験があるため、いじめに対して何も反応せずに過ごしている依里が、
- どれだけ凄いことをしているのか
- どれだけメンタルを消費しているのか
- どれだけ傷ついているのか
が分かり、心臓をギュッと掴まれたように辛くなりました。
「いじめが当たり前で何も感じなくなったのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、いじめに慣れるなんてことはありません。
何も感じてないふりをしているだけ、もしくは何も感じなくなったように思うだけで、心はグサグサ傷つくものなのです。。。
いじめられた経験があるからといって、依里の気持ちも、もちろん湊の気持ちも全部理解してあげることはできません。
しかし最後には、「湊と依里に何かしてあげたい、何とか幸せになってほしい」と強く思いました。
2人がただただ愛おしく、たとえラストのその後、鉄橋から自殺を図ったとしても天国で2人で幸せになってほしいです。。。
映画鑑賞後
続いて、映画鑑賞後の感想。
すごかったという語彙力しか持ち合わせていないのが情けなくなるくらいすごかったです。
私が特に印象的だったのが、
- 坂本龍一さんの音楽
- 湊の演技
です。
もちろんどの音楽も良かったですが、ラスト、湊と依里が泥だらけのまま電車から?出てきて水路を四つん這いで歩くシーンの音楽で、涙がぶわっと溢れ出てきました。
ラストなので「泣かせまっせー」という壮大な音楽を用意してもいいと思うのですが、穏やかで美しい音楽が美しい2人と合わさり、泣かずにはいられませんでした。
星川依里役の柊木陽太さんも素晴らしかったですし、私は特に湊役の黒川想矢さんの演技に心を奪われました。
- 早織といる時の恐れている不安気な感じ
- 依里といる時の安心している表情
のギャップに胸が苦しくなり、2人が美しすぎて「映画が終わってほしくない、永遠に見ていたい」とすら思いました。
LGBTを描いたものだと『おっさんずラブ』や『チェリまほ』は、自分や相手への戸惑いが強く描かれていますよね。
『怪物』では過剰にドーンと描かれすぎておらず、黒川想矢さんがインタビューで言っていた「リンゴを好きになるように男の子を好きになる」そのまんま。
自然に好きになる過程をリアルに演じられていて、
- 間
- 表情
- セリフの言い方
も自然だったため、本当にどこかで起きた出来事だと思えたのです。
上記の演技力は黒川想矢さんの努力や才能、是枝監督の演出力だと思いますが、それ以外の部分、
- 周りとの身長差
- 体型
- 声の低さ
が絶妙で、奇跡のタイミングで撮影できたんだと感じました。
早織とほぼ同じくらい大きいけど、保利先生と比べるまだ小さい
ちょうど大人と子どもの狭間って感じ
薄い体で足も細くて子どもが持つ不安定さがあるが、パチンコのシーンで腕に力を入れてる時は筋肉があって、依里の声がまだ高いのに対し、湊は低くなりつつあって背も高く、そのバランスが素晴らしい
など、湊にピッタリすぎて、この時のまま時が止まっていてほしいとすら思いました。
小学校高学年〜中学生くらいの男の子って1年、下手すりゃ数ヶ月で大きく変わってしまいますよね。
それが成長の途中だけど成長しきっていない、絶妙なタイミングで撮影されたのは奇跡です。
そんな湊に保利先生が言う「麦野は間違ってないよ、何にもおかしくないんだよ」がもう。。。
そのまんま自分に言われてる気がして、全人類が肯定されてる感じがしました。
完璧な人が言うと「綺麗事言いやがって」って思っちゃうんですが、誤解されやすい保利先生が言うことで余計に胸がキュッと痛くなるように飲み込めたのです。
私は高畑充希さんが大好きなので、高畑充希さんについても書かせていただきます。
出番は少なめだったものの印象的で、嫌な女っぽくも見えますが、恋人に未来のない状況だと広奈の対応が自然でリアルですよね。
坂元裕二さんは捲し立てるセリフが印象的なイメージでしたが、今回は一つ一つに重みがあり、特に
「男の『大丈夫だよ』と、女の『また今度ね』は信じちゃいけないって学校で教えてないの?」
が響きました。
広奈の過去の恋愛がギュッと凝縮されている気がします。
瑛太さんと高畑充希さんという演技力が鬼高い2人が、あんなちょっとシーンなんてもったいなさ過ぎるので、この2人だけの話も見てみたいと思いました!!
ノベライズ本を読んでいたので内容は知っていたのですが、全て伏線があるというか、全部繋がってて大事なシーンなので、一瞬も気が抜けなくてあっという間でした。
家に帰ってからも旦那にずーっと「すごかった」「すごかった」と言い続けてしまうほどで、ずっと消化しきれずに心の一部分を占めています。
高畑充希さんが出演していなかったら観ていなかったかもしれないので、こんな素敵な映画に出会わせてくれたことを本当に感謝しています。
まとめ
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#怪物 *
. .#怪物だーれだ pic.twitter.com/KbTdo8I6Lh
— 映画『怪物』6月2日(金)公開 (@KaibutsuMovie) April 29, 2023
本記事では、怪物映画ネタバレあらすじ・感想!ラストの結末まで時系列で紹介!と題して詳しくご紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?
映画『怪物』は早織目線、保利先生目線、湊目線の3部構成になっているため、時系列で整理すると、また新しいことが見えてくると思います。
感想もご紹介しましたので、参考にしていただければ幸いです(*^^*)
それでは、怪物映画ネタバレあらすじ・感想!ラストの結末まで時系列で紹介!を最後までお読みいただき、ありがとうございました。